私の問題解決の考え方 第11章5

5)電気の節約をしています

私達はもっと慎ましい生活でいいのです。無駄が多すぎます。そもそも原発は電気を沢山作りすぎたのです。だから、国は、企業も、国民もが、もっと電気を使うように仕向けてきたのです。

石油がなくなったとき(実は、なくならなかった)のためだと称し、他のことでも国民を騙して、強引に原発の導入を進めてしまったのです。その結果、私達は沢山の電気製品や自動車などに囲まれて、便利で、一見豊かな生活を享受していますが、原発ができ始めた頃から、国債残高もどんどん増えてきているのです。

今では、私達があまりにも電気に頼るようになったため、停電になると本当に困ります。電力会社は停電が起きないように電力の余力が必要だと言っていますが(原発を続けたい理由の一つ)、あの事故のとき、電気が止まった非常時にも電気が必要であることが多かったため、事故を大きくしてしまったとも言えるのです。電気がないと何もできないような状態になっていたのです。恥ずかしいことに、電力会社の中で停電を起こしてしまい、どうにもならなくなってしまったのです。一般の家庭でも、電気がないとこんなにも大変かということを味わいました。(わが家には、運よく、ロウソクや、電気がなくても使える石油ストーブがありましたが。)


このようなことから、私は電気(特に原発の)の節約から始めました。



☆氏家(栃木)のわが家、長女の家と、狭山(埼玉)のわが家の合計で11kWあまりの太陽電池を使っています。現在、氏家のわが家では、光熱費は払っていません。今のところ、太陽電池のお蔭で少し儲けています。

☆氏家のわが家は太陽電池とエコキュート付のエコハウスです。

壁、窓(ガラス)、屋根などの断熱性がよくなっています。窓を多くする(天窓もあり)ことにより、家の中を明るくしています。日中は照明の電気がほぼ不要です。風通しをよくできるので、冷房も減らせます。照明にはほとんど全部LEDを使っています。太陽電池は南側の屋根に4.6kW(最大限)つけています。

☆電気の使い方

料金の安い午後11時から午前7時までの間にできる限り電気を使うようにしています。湯沸し、暖房(朝早くから運転)、調理、ゴミ処理機、食器洗い機など。ですから、早寝、早起きを心がけています。

テレビは小さいものにし、なるべく見ないようにしています。そのきっかけは、ラジオ体操を始めたことでした。運動にもなり、電気の節約にもつながっています。ラジオを聞くことで、テレビを必要としなくなりつつあります。但し、妻はダメですが。

夏は、エアコン30-31℃設定(必要時に扇風機)、冬は20℃(居間と台所でエアコン1台+床暖房弱)設定(室温16-18℃)です(冬は寒冷地用下着)。夏冬ともに、午前10時から午後5時まで(料金が高い)はなるべく外出する(冬、晴れていれば、窓際で仕事)。夏は窓(天窓を含む)の開け方で風通しをよくする。冬は日光をできる限り取り入れる。夏冬ともに、雨でもない限り、昼間、照明(電気)費用はほとんどゼロです。

太陽電池に付いてきたメーターには、太陽電池の発電量だけでなく、電気の消費量と、東電に売った量も表示されるようになっています。これで、家の中の電気の使用状況を把握しています。(チェック機能)

これにより分かったことの一つは、カーテンの保温効果です。エアコンを使っているとき、朝あまり早くからカーテンを開け、室内を明るくするのは損であるということです。

さらに、このメーターがあると、出かけるときの消し忘れのチェックにもなります。これはかなり役に立ちます。消し忘れは、結構なエネルギーの無駄遣いになっていますよ。


6)その他の節約も

☆移動には、なるべく、歩きと公共交通機関を利用しています。

自動車は最小限に、できる限り歩くことにしています。エネルギーの節約になるし、私の体のためにもいいです。ガソリンや自動車だって、作るのに電気が必要です。一方、歩くことは健康を保つのに役立つし、頭の働きをよくしてくれます。

お医者さんへ行ったり、薬を飲んだり、ジムへ行ったりするのにはお金がかかります。お金がかかるときは、どこかで電気が(エネルギーが)使われています。頭がよく働けば、お金の節約あるいは儲けにつながります。これらも、どこかで電気の使用量を減らすのに寄与しているのです。


☆食べ物も節約しています

飢饉で苦しむ人が途上国を中心に9億人近くいる一方で、世界中で生産した食料の3分の1、年間13億トンが捨てられているそうです。

日本では、2010年の推計で、食べられるのに捨ててしまわれた量は、1年間で500-800万トンもあるそうです(これは、日本人1日1人当たり100-200gぐらいになります)。

家庭や食品業者から出るゴミは年3000万トンもあり、そのうち、1300万トンあまりが焼却や埋め立て処分されているとのことです(2013.9.23東京新聞朝刊)。


私としては、以下のような努力をしています。

 食べ過ぎないようにしています。

 外食は減らし、ご飯は半ライスにしています。

 買った食材は全部使い切るように心がけています。

 それでも出たゴミは、わが家のゴミ処理(深夜の電気で)機で焼却して、植木や野菜の肥料として使っています。

 山菜(野山に生えているもの、電気も灯油も使っていない)もかなり利用しています。但し、栃木の山の中で採るもの(コシアブラやキノコなど)は放射能がまだ高いので要注意です。(しかし、昨日(2014.5.2)は黒羽(栃木)のお城の山の中でウコギの若芽を見つけてしまいました。一瞬、放射能のことを思い出しましたが、ウコギご飯の魅力に負けて、採ってしまいました。今夜は楽しみです。)

氏家のわが家の庭で野菜作りを始めました(去年はキュウリ、ナス、とネギを植え、とても重宝しただけでなく、美味しかったです)。

去年フキ(埼玉と秋田のもの)を植えたお蔭で、今年は、まずフキノトウを楽しみ、葉と茎の出始めでは、それらを煮て、春を味わうことができました。

なお、秋田からのは、鳥海山の大物忌神社の末社の木境神社から一本だけいただいたものでした。それがちゃんとついて、フキノトウが1個だけ収穫できました(美味しく食べました)。もう葉っぱが8枚になっています。

さらに、東北自動車のパーキングエリアの柵の外にあったフキノトウまで食べました。このときは、フキノトウの伸びて長くなってしまった茎のところまで一緒に採り、美味しく食べてしまいました。

近所(栃木の家の)の今宮神社で採らせていただいた(許可を得て)サンショウの若芽も、それから娘の家の庭のも加えて、生で使うとともに、余りは醤油で煮ました。

これがまた本当に香りがよくて、ご飯によく合うのです。昨日は。こちら栃木の野菜販売所でさらに大量のサンショウの若芽を買い、煮ました。このサンショウの一部は、サラダにも入れ、その香りを楽しみました。(ただ、この近所は放射能に若干心配あり。検査はしているとのことですが。)

またサンショウの実も、使えるだけ使い、後は冷凍してあります。

このように、いろいろな自然の恵みを無駄なく楽しませてもらっています。


但し、栃木の山は、放射能が高い可能性があるので、注意が必要です。




このように、私達二人では無駄なく食べるように心がけてきました。しかし、考えてみたら、最近は飢えている人達のために何もやっていないことに気づきました。

そこで、微力ですが、これから、栄養失調の子供達に毎月45食の栄養治療食を送るための寄付を始めました。


☆より慎ましい生活を心がけています(お金のかかることや無駄は、無駄なエネル、ギー消費につながります)。

贅沢品は買いません。

高価な外食は控えています。

美味しいものは自分で作るようにしています。私のタイ風カレー、サラダ、フキ味噌、蕎麦掻き、野菜スープなどはかなりの味。

必要でない衣類は買わないようにしています。4、50年前の衣類もまだ着ています。

本は図書館で借りています。ないときは図書館で買ってもらってもいます。

大型テレビ、ビデオカメラ、ビデオ、高級デジカメラ等の電気製品は買いません。



7)日本の株を買う。

日本の経済を回復させるためには、原発を再稼働させるのではなく、日本人がもっと自分の国の株式に関心を持ち、もっと沢山買って、日本の会社を支えていくべきです。

そして、会社の業績が上がれば、私達国民も、儲けさせてもらえるのです。

これは、お金がかかり危険な原発より、どれだけ大事なことか分かりません。

しかし、実際には、日本の株式の売買は、日本人の投資家より、外国人投資家(投機家と言うべき;日本の会社の回復や成長のことなど考えていない可能性が高い)が行なっている量の方が多いのです。ですから、今回(2013-2014)の株価の上昇(安倍首相は自分が上げたと言っていたように聞こえましたが)も、彼等の影響が大きいと言えます。 

なお、逆に、日本人投資家は、この間株価がちょっと下がったとき、外国人は買い続けていたのに、売っていたのです。私としては、ちょっと情けない気分です。自分の国の会社を支えようという気持がもっと欲しかったです。これは、自分の儲けだけを考えていたからでしょうか。日本の企業、ひいては、日本の経済を発展させることはあまり考えていなかったのでしょうか。

私は、原発事故後、日本の株価が下がるのを見て、そのときから、日本の会社の株を買い続けてきました(本当に少しずつですが)。特に、株価がちょっと下がったときに買うようにはしてきましたが、安倍政権になっては、全て買いです。買った株は、なるべく売らないようにしています。これには、少しでも日本の経済のためになればという気持ちが込められています(原発は反対)。

買うときは、私が伸びそうだと思った会社を選んできました。そのときには意識していませんでしたが、再生可能エネルギー関連の事業を始めている会社がかなり含まれています(15%ほど)。これは、国が原発にまだしがみつこうとする状況で、勇気のある、好ましいことです。ですから、今は、こういう会社の株を買うようにしています。


この傾向がこれからもっと続けばいいですね。国が原発にしがみついていて、原発をベースロード電源にするなどという閣議決定をしているとき、私達は、このような企業に投資することにより、支えていこうではありませんか。

今は、再生可能エネルギーの導入に対し、国は、一応(仕方なく?)補助を出してますが、導入を難しくしたり、この補助さえ毎年減らしたりしているのです。国は、できれば、再生可能エネルギーを使いたくないのです。原発を再稼働させたいのです。ですから、再生可能エネルギーの普及を、促進するより、邪魔する傾向さえ見られています。さらに、電力会社も国の認可の半分以下しか受け入れようとしないのです。

一方、かなりの数の企業と国民(私を含む)は太陽光発電を始めていて、企業の中には、大規模な風力発電の検討を始めているところも出てきています。地熱発電も、とてもゆっくりですが、始められています(普及が進んでいるフィリッピンの設備は日本製のものが多いのです)。

これから、再生可能エネルギーへの挑戦で、もっと民間からの突き上げがあれば、国も、検討せざるをえなくなるでしょう。


私のことに戻ると、株価の方は、安倍首相の努力のお蔭か(?)、かなり含み益は出ていますが、売らないで見守っています。これまで、ずっと買いを続けてきましたが、ちょっと心配なことも出ています。

今年(2014)に入り、買った株の値段の下がるものが増えているのです。ということで、今は買うのを休んで、見守っています。だからといい、売るのではなく、持ち続けていきます。

私が行なってきた株売買は、ある意味では、わが問題解決研究所の仕事の一つでもあるのです。これらの株は全て自分のお金でほんの少しずつ買っているものです(本気になるため)。株の売買は、儲けるためではなく、株価の上がり下がりの現象の研究の一部なのです。私が本気になって選んだいろいろな会社の株価の変化していく過程を肌で感じようとしているためのものです。

しかし、年金をもらっている私にとって、今年(2014)は景気がよくなるのではなく、悪くなっています。年金は下がるし、健康保険料は大幅に上がっています。さらに、物価も、医療費、健康や介護保険料も、消費税も値上がりしています。また、去年から、家が2軒になり(当面ですが)、新しい出費も発生しています。

このような事態になり、これまでの株についての考え方を変える必要が出てきました。株でいくらかでも儲けなければならなくなってきたようです。

これまで私は株で儲けようとはしていませんが、損はしていませんでした。ですから、今は、ちょっと儲ける努力をしています。具体的には、これまで観察を続けてきた投資信託に着目し、いくらかでも収入にしようとしています(勿論、これまで持っている株の配当は、利益増に貢献していますが)。つまり、わが研究所の成果が、いくらかですが、役に立ってきています。


[但し、上記外国人投資家についてはもっと注意する必要があります。2014/07/13の日本経済新聞によると、国内の株式市場では外国人の保有比率が3月末に初めて30%を超えました。このままだと、韓国と同じように、日本が経済的に外国により占領されてしまう心配があります。]

日本の会社にもっと投資し、支えましょう。


8)自然を大事にし、その恵みに感謝しています

野山へ行ったときに食べられるものを見つけたときには、必ず何かを採ってくるようにしています。(しかし、悲しいことに、栃木や群馬の山では、放射能の注意が必要です。いい山菜を見つけても、自由に採るのはしばしば危険です。これ以上放射性廃棄物処理場などを新たに作って、汚染を広げないでもらいたいものです。栃木県塩谷町の処理場建設反対!)
 
因みに、私は、もしかしたら、生まれつきの山菜採りなのです。会社をやめ、秋田で1年を過ごしたときに、山菜にはまってしまい、大勢の新しい友達に助けてもらったものの、ほぼ独学(自分で山や林の中を歩き回り)で、山菜が採れるようになってしまいました。

山菜は採りすぎないようにし、採ったものは、感謝とともに、全部食べています。

いつも、山菜の美味しさに感動します。味に、香りに。


ゴミも、出す量をできる限り減らしています。

海の幸も大事にいただいています。

自然との出会いを楽しむよう心がけています。

自然から元気をもらっています。

自然の美しさに感動します。

自然の中では、なるべく歩くようにしています。

それぞれの季節の美味しいものを食べるようにしています。

ハウス栽培のものはなるべく食べないようにしています。といっても、この世の中、露地ものはとても少なくなってしまっています。トマトなど、色や形をよくし、大きさを揃えるためには、ハウスの方がよいらしいです。ですから、売るためのものは、夏でもハウスで作っているそうです。

野菜や魚もなるべく新鮮なものを選んで買っています。

買ったものは残さないよう心がけています。



9)食べ物の調理法をいろいろ研究しています

同じ食材でも、いろいろな食べ方を工夫しています。

特に、山菜や野菜類の調理法に力を入れています。同じものは二度作れませんが、毎回それなりに美味しく楽しんでいます。

よく作るものは、

カレー、チヂミ、各種ソース、サラダ、ゆで野菜、サンドイッチ、ローストビーフ、焼き豚、野菜入り玄米がゆ、蕎麦掻き、手打ち蕎麦、ウドン、バッケ(フキノトウ)味噌、など

です。

手に入れた食材を少しでも美味しく食べようとする努力の一環です。

このとき一番注意しているのは、食材そのものの味や香りを壊さないようにすることです。それには、多くの場合、よい食材を選ぶことと、手を加え過ぎないということが大事です。

例えば、私の「バッケ味噌」はフキノトウを生のまま使っています。また、他のものも、火を通し過ぎないように心がけています。また、調味料も使いすぎないようにしています。

これらの配慮は、私達夫婦の健康のためにもいい効果をもたらしています。



10) 念じています 祈っています 強く思っています それから縁

原発のことを。早くなくしたいと。

また、私としては、原発なしでやっていくと強く思っています。そして、行動に移しました。 

「念じる」とは、

(塩谷信男:不老力、ゴルフダイジェスト社、(2002)。)

息を大きく吸った状態で、「宇宙無限力が下腹部におさめられた、そして、全身に満ちわたった」と念じ、息を下腹部に溜めこむ気持ちで、また念じる(「そうしたい」ではなく「そうなった」と)、そして、息を吐くときも念じる(例えば、全身の細胞が若返ったと、全身がきれいになったと)のだそうです(吐くことが特に大事とのこと)。

塩谷さんは、これが病気を治すのに使えると書いていますが、私は我流で問題解決全般に応用しています。


これまで、難しい問題の解決のときや、問題解決の相談を受けたときなど、毎朝(他のときでも)、念じるようにしてきました。

この念じの効果が本当にあると自信を持って言えるわけではありませんが、効いている確率がかなりあると感じています。(かつて、大学入試の前に、毎日トイレで、試験に合格する、と頭の中で「思って」いたことあります。これも「念じ」?)


一つの考え方として、念じには、次のような作用があるのかもしれません。「念じる」ということは、何かをやりたいと強く思うことです。ですから、いつも念じていると、そのことに関連した事実や考えに気づきやすくなります。始終変化している周りの状況の中から、関連した事実ややりたいことを掴み取る可能性をより高くしてくれるのかもしれません。勿論、自分の頭の中から出てくる考えとか思いつきなどについても同じことが言えます。

ですから、念じていると、良い「縁」とか「巡り合わせ」が掴める可能性が高くなるのかもしれません。

さらに、一般に、問題解決を自分一人で全部行なうことは少ないのです。また、たった一人で問題を解決できることも少ないのです。ということで、周りの人達とよい関係を築くことが大事なのです。自分以外の要因(縁)で問題が解決できる可能性が高くなります。

こういう考え方は、上記の住宅会社の営業のTさんの、契約後のやる気低下と約束不履行に対する、私の対応に使われています。既に3)で説明したように、そのときの気分に任せて怒らなかったのです(一番大事なことは、彼をやっつけることではなく、「良い家を建てる」ことだからです)。彼が何をしたか(しなかったか)を言っただけで、それより、良い家を建てることだけはしっかりやるよう言ったのです。

これにより、私が、「良い家の建てること」を一番大事にして(強く思って)いることを伝えたのです。そして、私の希望通りの設計を完成させる最善を尽くすように言いました。さらに、そうなるように、彼のやることを厳しくチェックするだけでなく、こちらからも指示を次々と出していきました。

彼の設計図で、私の希望に沿わないところは、全部、何回も、何回も直させました。家に来てもらい、電話で話し、メールのやり取りもして、徹底的に調査をさせ、設計案を出させ、訂正させて、なんとかギリギリで設計図を完成させました。

彼は、やる気は不足していましたが、やる能力は(やらなければいけないという認識も)持ってはいた(また多分私に対して申し訳ないと思っていた)ので、時間や手間はかかったものの、投げ出すことはせずに、なんとか私のしごき(いじめ)に耐え、やり遂げてくれました。私の強い気持が伝わった結果だと考えます。

一方、私も、契約前の彼のやる気(絶対に契約を取りたいという強い気持)に感動し、契約してしまい、そのことによって、私の「良い家を建てたい」という気持が強くなり、私の頭の中で、どんな家を建てたいかという考えもまとまってきたのです。

つまり、2人の人間の「強い気持」が合わさって(目的や、やる気の出た時期はちょっとずれましたが)、その1人の「希望の家」が建てられたのでした。

これが「縁」というものでもあります。


そもそも、2012年5月まで、私は家を建てることなど、全く考えてもいませんでした。

3月に私の母が亡くなってしまいました。そして、母のマンションの処分のことを、知っている不動産屋さんに相談していました。

5月に栃木の長女から、長女の家のすぐそばに土地を買わないかという電話がありました。私達夫婦がそこへ住むようになれば老後の面倒を見てくれると言うのです。

それを聞き、私達もその土地を買う方向で検討することにしました。

そして、かつて狭山の私達の家を建てた住宅会社Sに相談をし始めました。8月にキャンペーンがあり、展示用の家を安く建てられる可能性があるとの返事をもらっていました。

6月には、その土地を買う決心し、7月初めに買う手続きをしました。また、母のマンションも売ることも決まりました。

その後、8月になり、わが家のエアコンが故障してしまい、近所のY家電販店から新しいものを買いました。そのとき、住宅会社Yのことを聞いたのです。

そこで連絡を取ったら来てくれたのがTさんだったのです。そして、後は、3)の例2で説明した通りです。そして、様々な縁が重なって、そして、契約から6ヶ月で、私の希望する家が建ってしまったのでした。

これはちょっと信じられないことです。7ヶ月前は、そんなに早く家を建てようとは思ってもいなかったのです。

契約したとき、目標は、娘から話があったときとは変わっていました。それは以下の通りです。

私達はまだ元気なので、この家は、老後の住まいというより、私達の一族13名が集まり、全員一緒に泊まれる場所として私は作りました。家は省エネ住宅にし、露天風呂もどきの浴室も作り、前(狭山)よりゆったりとした生活ができるようにしました。

Tさんと私が頑張った(勿論Y社の技術部門はきちんと仕事をしてくれた)結果として、ほぼ私の希望の家が建てられたと思っています。

その結果を見て、娘達も孫達も大いに気に入り、もう何回も泊まりに来ています。孫の一人によると、この家は「おじいちゃんの別荘」だそうです。

私達夫婦にとっても、前と比べ快適であり、こんな家に住めるようになったことがちょっと信じられません。そして、ここは空気もきれいで、地元の人達とも友達になりつつあり、こちらにいることが増えています。

ほぼ半年余りの間に、いろいろな縁がどんどんつながって、土地を買い、私が家を建てる決心をし、Y住宅会社との出会いがあり、契約し、私がどういう家を建てたいかが決まり、私のやる気が出て、なんとか希望の家を建ててしまったのです。私達は、最終的には、こちらで暮らすことになります。


11)しかし、私はかなりいい加減

原発をなくすために、私としては、電気を節約する、食べ物を無駄にしない、贅沢をしない、世の中の良くないことを追及するとか、いろいろなことを書いてきました。

しかし、やっていることに対し、実際は、「心がける」と言っただけで、そうきちんとやっているわけではありませんでした。

それに、ぜいたくはしないなんて言いながら、そうでもありませんでした。

一つは、風呂です。私は毎朝入浴しています。そうした方が体調はいいようなのです。

もう一つは、美味しい紅茶を飲むことです。紅茶はアッサムと決めています。

また、「世の中の良くないことを追及する」というのは、原発が人災であるからやっていることで、やりたいことは、「人間を変える」ということです。しかし、これはそう簡単なことではありません。Tさんも基本的には変わっていないと思います。私の圧力で、一期間、いやいやながら、私に希望の家を建てるのに協力してくれたのです。そして、私にはこれでよかったのです。

さらに、「人と人との心が通う付き合い」なんて言いながら、いくら努力をしてもできない場合もあります。

どちらの場合でも、できるように必死で努力したりはしていません。できる限りやってダメなら、とりあえず、そこまでにしています。


一方、これらは、どれも、大きな問題(原発を止めさせる)の中の、個々の小さい問題の一つと捉えることができるのです。今の段階では、個々の問題に深入りし過ぎるのは、得策とは言えないのです。


一方、個々の問題で発生したいろいろな出来事は、全て、人間の行動や考えに関することで、大きな問題(原発問題の人災)の解決にも役立つものであると考えられます。



(私がこういうことをやろうとしているのは、世の中に、嘘、ごまかしや隠ぺいのような不正(国や会社がやってきたような)が多すぎるからです。一見ちゃんとした会社でも、会社の中や、同業者の中では、世間では不正とされることが許されることになってしまうのです。

私達国民も、こういうことがあまり多いと、一時は非難しても、ひとっきり経つと忘れてしまうのです。

こうなると、人間の倫理観がおかしくなっていくのです。ですから、悪いことは悪いということをきちんと判断できる人間を多くしたいのです。

自分で考えて、判断、行動する努力をしましょう。)



7.まとめ

福島の原発事故の検証はまだ終わっていず、国も、東電も、非を認めず、責任も取ろうとしていません。また、事故の収拾作業もなかなか進まないし、見通しも立っていません。

それなのに、原発を再稼働させようとするだけでなく、輸出までしようとしています。

私としては、本章で、国や東電を追及してきましたが、彼等は非を認めず、責任も取りません。私自身も、国や東電を変えるべく、黙って見ているわけではなく、本節で述べてきたように、自分でできる範囲で、いろいろな行動をしています。私も原発事故以来変わっています。


これらこそ、私の問題解決の考え方の中でもっとも大事な

「まんずやってみれ!」

の実行例です。

(とにかく検討や行動を始めてみること、そして、やりながら考えることです。)


これらの行動を進めながら、いろいろ考え、自分を変えながら、原発を減らしていくべく、倦まず怠らずに、自分の周りから、人間同士の付き合いの輪を広げていくように努力を続けています。



11.8 終わりに

福島の原発事故は人災です。

事故を起こす危険を認めようとせず、原発は安全だと言い張りながら、その導入を強行し、運転をし続けてきたのです。これには、国と電力会社だけでなく、関連会社や関連研究者等も一緒になり、関わってきました。嘘つき、ごまかしと隠ぺいに加担してきたのです。

本気で事故の原因を調べていないか、隠しています。調べられないところもあるはずです。でも、原因は大津波にあるとしています。

彼等は自分達の非を認めないし、責任も取ろうとしていません。

事故の収拾もうまく行っていません。どうしていいか分からないのかもしれません。汚染水は増えるばかりです。

原子炉の内部がどうなっているのか不明です。従って、廃炉のやり方だって分からないのです。

こんな状態で、原発を再稼働させようとしています。日本経済のために絶対必要だとしてです。

でも、原発は採算が採れないし、危険なのです。

それなのに、原発を止(や)めるという決断をしないのです。原発にしがみついていくつもりです。

ですから、原発以外の発電手段の検討が本気で進められていません。太陽電池は事故以来かなり増えてはいますが、不十分です。風力や地熱発電はもっと遅れています。


もっとも大事なことは、皆がまず正直になることです。

正直になれば、解決ができるか、より容易になります。正直でないと、解決は難しくなります。原発を始める前に正直だったら、原発を始められなかったでしょう。そうしたら、今の問題は起きていないのです(より慎ましい生活をしていた可能性があります)。途中段階でも、正直だったら、できる限りの安全対策を検討していて、それにより事故を防げたか、あんなに大きくさせないで済んだのです。今だって、正直になれば、今難航している問題の解決の糸口がつかめているかもしれません。

問題解決一般でも、とにかく、正直であることが極めて大事です。問題解決では、事実をもとにした解析が不可欠です。解決に用いる諸要因の中に嘘が含まれていると、解決を難しくするのはほぼ確実です。

私自身、まず自分に正直になります。思い込みを最小限にしようと心がけます。自分が得た実験結果に嘘がないことをできる限り確認してから、結果の解釈に入り、結論に達するようにしています。

また、他人についても、人に聞いたことをすぐ鵜呑みにできません。真実の確認が必要なのです。

一方、私は、周りの人達と正直な付き合いができるように心がけています。つまり、昨年から栃木県に新しいわが家を建てたことから、この心構えで友達を作ろうとしています。また、不正を見たら、指摘し、止めるように言っています。このようにして、悪いことは悪いとはっきり言えるような、良識のある人間同士の付き合いの輪を広げたいと考えています。

皆が、正直で、素直で、率直に付き合えるように。

嘘、ごまかしや隠ぺいが減るように。

原発がない、よい日本を作りたいです。私達自身も変わって。

原発推進派の人達が少しでも変わろうと努力してくれることを念じています。


10360字 2014.07.14完


© Rakuten Group, Inc.